【まつイマさき写真展「 float,rot 」】

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Statement


2020年の1月から水を張った容器に花弁を浮かべ、リバーサルフィルムで撮影したものを暗室でプリントしています。確かにはじめはこの手法で作成したプリントはどうなるか、という手法への興味・関心が始まりでした。しかし、変化がありました。

花弁を水に浮かべた容器を冷蔵庫に入れて保管していたのですが、日が経つにつれ、花弁の色は抜け、水に浮かんでいたはずが、水に沈むようになりました。一言でいうと花弁は腐っていったのです。

私はそのように変化していく花弁を捨てずに撮り続け、プリントをしました。その中で今まで知る事のなかった花弁の一面を知ることが出来ました。水に浮かべたばかりの新鮮な花弁も、腐りだした花弁も反転する色の中で直接見る時とは異なる魅力を放っていました。

花弁の移ろう姿、反転させたときの色の面白さを追求するとともに、一般的には捨てられる、散った花弁の腐り、朽ちゆく様の中にあるものを見たくて撮っています。

はじめに述べた通り、この手法をはじめてまだ1年も経っていません。今後、なんらかの微細な変化があるかもしれません。しかし基本的な-容器に浮かべて撮影する-は変えることなく追求していきます。

まつイマさき

Commentary

Galerie de RIVIEREは、まつイマさき写真展「 float,rot 」を開催いたします。

まつイマさき氏との出会いは、ギャラリー階下にあるレンタル暗室をご利用いただいたことがきっかけでした。

2017年のオープン当時からほぼ毎月のように、暗室から出てきて、プリントした作品を丁寧に水洗し、乾燥機に入れる一連の動作から、作業台に乾燥した作品を並べる様子を間近で見ています。

カラープリントはカラー暗室という全暗室の中で作品が作り出されます。

彼の今回の作品群は、よくあるネガフィルムからのカラープリントとは違い、リバーサルフィルムという「ポジ像(色が正しい像)」を使い、「ネガ像(色の反転した像)」を作り出し、作品制作を行っています。

表現として押し付けることなく、観る側にその受け取り方がゆだねられている彼の作品は、鑑賞していてとても心地よく、いつまでも観ていたいと思わせる魅力があります。

撮影した写真が、撮った時そのままの色で、暗闇の中の引き伸ばし機からカラー印画紙へと露光され、反転した色の作品となる様子は、シンプルに美しい色彩や観ていてワクワクすると共に、目の前の物事を異なった視点や感覚で考えることの大切さを改めて考えさせられます。

今作品以外も含めて、彼の作品からはいつも「いまを大切にすること」を感じます。
時の流れ、生きていること、老いること、美しくあること、朽ちていくこと、それらをしっかりと見つめ、丁寧に写真に残している作品に心惹かれるようになりました。

彼のこの作品の制作空間、発表空間としてリヴィエールを選んでいただけたことを嬉しく思います。

Galerie de RIVIEREは招待展示を通じて、様々な表現活動を行う作家の支援を行って参ります。


RIVIERE

Biography

まつイマさき / Masaki Matsui


1983年大阪府生まれ・大阪市在住
2014年から写真展示活動を始める。

〔個展〕
2016年 「左岸のポイ」(ギャラリー・アビィ)
2017年 「花」(ギャラリー・アビィ)
2019年 「偶然と必然のあいだから」(ギャラリー・アビィ)


Access

Galerie de RIVIERE
/ ギャルリ・ド・リヴィエール

〒564-0062 大阪府吹田市垂水町3丁目1-17 リヴィエール2F

info.riviere@urdarkroom.com


営業時間

土・日曜日
12:00~19:00(入場は18:30まで)



定休日

月・火・水・木・金曜日


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